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| トップ > コラム・ゴマメの歯軋り > 13.鉄骨造の特性 | |
| 鉄骨造の特性 | |
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| 今回から再び鉄骨造のお話を致します。まず、鉄骨造は構造体としてどのような特性があるのか、について記述します。 (1)開放的な大空間が可能 木質構造の住宅では、通常可能な最大間隔は2間(3.6M)程度です。さらに、床面積に対して一定量の筋かい(耐力壁)が必要なため、空間の広がりや開放性という点では、他の構造に比べ制約が多いものです。 これに対し鉄骨造は、比較的大間隔を筋かいなしで実現することができます。これは、鋼材の材料強度が高いことと、ラーメン構造に必要不可欠な部材相互の剛接合が、溶接またはハイテンションボルトの摩擦接合によって比較的容易であることによるものです。これに対して木質構造の場合は、純ラーメン構造は難しいのです。 |
鉄骨造の特性 (2)軽量構造である 鋼材は強度、剛性とも高いことから、鉄骨造では柱及び梁部材断面を小さくすることができます。鉄骨造の場合、床構造にいくつかの構法が考えられますが、ALC板程度を使用した住宅を考えますと、基礎を除いて1階柱から上の仕上げと積載荷重を含めた単位床面積あたりの重量は当り約0.5〜0.6ton程度でしょう。 重量の点ではいうまでもなく、木質構造が最も軽量で当り0.3〜0.4tonであり、一方RC造は当り1.2〜1.3tonに及びます。 |
鉄骨住宅を選択するポイント (2)法規制 狭小敷地や2〜3世帯住宅での設計において、住空間を確保するためには、必然的に階層を増やす場合が多くなります。3階建の設計をする場合、鉄骨造住宅は木質構造に比べて、準耐火構造での設計が容易であります。 このことは、住宅ローンの借入期限を最大限までに活用できるし、また、火災保険料、地震保険料の料率においても有利であります。 |
鉄骨住宅を選択するポイント (3)工期 工期は木質構造とほぼ同じです。現場溶接などがなければ木質構造より早いこともあります。 |
鉄骨住宅を選択するポイント (4)建設コスト 一般的な鉄骨造の構造躯体コストは、木質構造と鉄筋コンクリート造との中間位です。鋼材の市場価格や、鉄骨加工工場のランクなどによっても影響を受けることがありますが、鉄筋コンクリート造よりはずっと低コストで考えることができます。 また、木質構造と比較しても、鉄骨造の構造デザイン、内装デザインによっては低コストになることが可能です。 |
鉄骨住宅を選択するポイント (5)立地条件 地盤の耐力が不足であれば支持杭の必要があります。私共の場合は、必ず標準貫入方式で10mまでをボーリング調査で地盤調査を行っております。鉄筋コンクリート造に比べて軽量なため、同じ地盤でも杭を使用しなくて施工可能な場合が少なくありません。また、鉄骨造躯体はその加工部材を現場に搬入することができなければ全く意味がありません。 そこで、鉄骨加工工場からの搬入経路も重要な条件の一つになります。また、建方で使用する重機の作業性を確保するための敷地にも考慮しなければなりません。この現場状況についてはいろいろなケースがありますので、その都度、私共はお施主様にいろいろなアイデアを提供しております。 |
鉄骨住宅を選択するポイント (6)環境 どの構造体であれ、建築する建築そのものの優秀性は当然のことながら、問題は請負会社の経営者の経営哲学、経営思想、そして、それを現場で具現化する管理者及び職方がどの様な人となりか、ということが最も重要なことです。私共はどこまでも「愚直」に現場管理をしております。 |
鉄骨造住宅の部位別構造 (1)屋根の構造 屋根は建築の本質的要素の中の最も重要なものです。建築とは、屋根の架け方とその支え方の歴史でもあります。私共のスケルトン使用では、住宅の屋根はフラットルーフでご提案しております。 しかし、何がなんでもフラットルーフというデザインは、ポストモダンの現代では通用致しません。鉄骨は鉄筋コンクリートと並んで、近代建築のデザインを保証する構造材ですし、木造と同様、雨を凌ぐ勾配屋根をつくりやすい素材です。 |
鉄骨造住宅の部位別構造 (1)屋根の構造 (a)金属屋根:これこそ鉄骨造に最もふさわしい工法です。フラットルーフから曲面屋根まであらゆる形態に対応することができます。非常に軽量で、耐震構造上最も望ましい工法ですが、断熱、遮音に配慮が必要です。 私共は、折半屋根の二重張り屋根をまずご提案しております。(当り60位の重量です)(b)シート防水、下地ALC100mm板:私共は、特に屋上を造作する場合はこの工法を採用しております。(当り90位の重量です)(c)アスファルト防水、下地コンクリート打設:V50のデッキプレートを用い、デッキプレートの山より厚さ最低50のコンクリートを打設し、厚さ9のアスファルト防水をし、厚さ60の押えコンクリートを打設します。(当り約370の重量です) |
鉄骨造住宅の部位別構造 (2)床の構造 木造の床は遮音、断熱、剛性の点で頼りないものですが、戸建の住宅ではなんとか機能しています。鉄骨造の場合は、鉄筋コンクリート造と木造の中間の性能を設定するように計画しています。主な床仕上げと下地構造を記述します。(a)コンクリート打設仕上げ:v50のデッキプレートを用い、デッキプレートの山より、厚さ50のコンクリートを打設します。(当り約220の重量です)(b)下地にALC100板:下地にALC100を用いて乾式工法とします。 ならしモルタルとして、厚さ25mmのモルタル仕上げとします。荷重も(a)の場合より軽くなるので、鉄骨造構造に適した床工法です。(当り約175の重量です)(c)木下地:木根太45×45を300ピッチ程度に配置し、厚さ24の合板を張ります。根太を支える大引はC-100×50×20×2,3を900ピッチ程度の間隔で、そして、大引受けL-75×75×6を付設します。 この場合は、木造と同じ遮音、断熱性能となりますが、最も軽い床となります。(当り約60の重量です) |
鉄骨造住宅の部位別構造 (3)外壁の構造 外壁の構造で問題になるのは、風圧力です。壁に対する風圧力は屋根荷重や、ときには床荷重に相当する場合があります。主な外壁仕上げと下地構造を記述します。 (a)ALC板や押出し成形セメント板の場合:長さが3m程度の長尺材でありますから、胴縁は不要で、直接主構造か間柱を設けて止めます。私共のBigstage仕様では100厚のALC板を使用しています。上部と下部をボルト止めし、地震などの外力に対する建物の変形、挙動に対し、パネルが一枚毎に微小回転し、層間変形角に追従する取付工法を採用しています。 (b)面剛性の小さいパネルの場合:胴縁に厚さ9mmの合板を下地として張り、ビス止めします。 (C)面剛性の大きいパネルの場合:金属パネル、フレキシブルボード、波形スレートなどは、胴縁ビス又はボルトで直接止めます。 (d)ラスモルタル仕上げの場合:胴縁にメタルラスシート、ラスボードなどの下地材を直接ビス止めします。鉄骨は水平剛性が小さいので、湿式仕上げの場合はブレース構造や胴縁構造を採用し、剛性を高めます。 |
鉄骨造住宅の部位別構造 (4)基礎の構造 基礎の構造はベース基礎と地中梁基礎から成り立っています。ベース基礎は地盤面から約1.5m掘方をし、一辺平均1.5mの四角形の鉄筋コンクリート造の基礎です。そして、ベース基礎の上に立上った主柱と主柱を鉄筋コンクリート造の地中梁基礎で連結するわけです。これが地震に滅法強い構造というわけです。私共はこの基礎工法に最大のこだわりを持ってつきすすんでおります。 |